渋谷・多古菊|夏限定、冷製おでんはここですよ!広めのお店で大人数飲みに最適!駅チカ居酒屋、酔いどれ大歓迎!

いつぞや、渋谷は名店がすくないんでないかとか言ったこともあった。
でも今振り返って見ると渋谷と中目黒の投稿の多いこと多いこと。思えば割りと古くから渋谷という街は存在していて、決して古いお店が全くない街ではないのだ。
ただ周囲のお店のめまぐるしい変化から、なかなかお目にかかることが少なくなり、そして知人ぞ知る名店のみが今に残った。そういう了見だ。

さて、ある日の日曜日。渋谷のイベント帰りにとある友人にできた彼女に合うべくお店をセッティングした。
もちろん初めて訪れる、いわゆる“ニオウ”店。

もつ煮込みだか何だかが美味しいお店で探していたけど、どうにもまだまだ夏を感じるわけだ。9月にはいって涼しくなってきたとはいえ、今度はこの時期に食べるにはもつ煮込み様に失礼だろうということで、趣向を変えて“冷製おでん”なるものをいただきに行くことにした。
さあもうここで渋谷フリークは気づいたことだろう。
この御店のこの“冷製おでん”はちょとっとした有名な品物らしく、ネットで検索するには、ちらほらとそれに関するコメントを見かけた。
ひとまず行きましょうということで足を向ける。

渋谷は井の頭線の裏の出口から歩いて30秒。
多古菊でござい。

広めの店内、正方形の図工教室の椅子みたいな客席。
座席は4人がけテーブルが4つほど。テレビはもっぱら野球。
スタッフには外国人がいて、中目黒でいうと大樽系。居酒屋でいうと古くからあるものの風情がそこまで無いタイプのお店だ。
風情がないってったって、古いには変わりないからまさに“ただの古い居酒屋”よ。
古いからって全てに風情が生まれるわけではないわけで。そして風情だけがいい店の条件ではないわけですよ。
要は用途にあってるかどうかってことで、この感じの友人ならこの店だな、とか。あの友人はこれわかってくれそうだからここ、とか。あるわけ。

で、今回は、なんとなく渋谷近辺にいて、そこそこ人数がいて。なんか飲もうかーって時に行く感じ。同僚とか、友達。
人数が少なければ十徳行くかなー。

かけつけ3杯、ビールを発注。アサヒビール。
髭面のおっちゃんは愛想もよく声にも張りがあって絶倫そう。


お通しは筑前煮。田舎煮みたく色もそこまで濃くない感じ。そしてもう、作り慣れた味がするわけだ。こういうの私も家で作りたいよー。
でもそうはいかないよ、“作りなれた味”を作るのは相当難しい。もちろんうまいのだよ。そして安定してるの。きっとこれを作った人は、すべて目分量で感覚で同じクオリティが出せる。
こんにゃく仕入れるのを忘れても、同じように作れる。ごぼうの場合は忘れたら味が変わるだろうな。独特のごぼう風味がなくなったらこの煮物は筑前とはいえない。


そしてもう乗っけから行きました、“冷製おでん”!
一体どんなもんが来るんだと思ってたらああこんなかんじかー!とみんな納得。
夏限定のそれは見事に涼しげ。そして超美味そう。
なんだろう、もう日本食を食べなれた日本人であることを誇りに思うね。

これを一口ツルンと含んだ時のダシの香りの想像がつくんだ。
そしてエビの食感も。
枝豆もいいよね。夏の涼やかさがすべてそこに詰まっている。

しめ鯖がおいしいみたいだけどもこの時期に近郊の魚は食べられないから、やめておきました。
後はビールをかっぱかっぱ飲んで、終い。

メニューの数は多いけど、紹介に至らないかな。
このおでんはきっと次の夏にでも食べることはあるだろうけど、名店を知っていますよとこの店を紹介することは無いでしょう。
ただ、一人1,000とか1,500円くらいで飲み食いできるから、利用頻度は高そう!
うんやはり使い勝手がいいお店だ!

日曜の遅めの夜で、7割型お客さんがいた事を考えると平日の夜は結構混んでるんだろうな。とはいえ予約をしてまで行く雰囲気ではないから、行ってみて、一杯ならご愛嬌。別のお店でも行けばいいんじゃないかな。

渋谷|多古菊
03-3461-8866