浅草・飯田屋|夏と江戸の風物詩どぜう鍋。丸やほねぬき、柳川などなど、どぜうの全てを味わい尽くす

どぜうと言ったら駒形~ってだいたいよく聞く話ですが、今回は浅草どぜう飯田屋へ。
暑くなってきたこの季節に小さな鍋をつついては食べつついては食べ、合間にネギとごぼうをもっさり…してまたつつきと、夏の旬を味わうわけでございます。

浅草駅は出る出口を間違うと、なかなか歩くことになってしまうのでちゃんと最寄りの“出入口3”からお出になるように。
案の定間違えたわたくしめは歩くこと15分、浅草の町並みと人模様を眺めながらすたこら歩く。

開けた道に見える町家、その屋根上におおきく“どぜう”の文字。到着しました、飯田屋です。
下駄番のいらっしゃる表玄関にて靴を預け、この日はハナレに案内される。さすが有名店、17:00でこの混みよう。この日は予約ができないから、なんとしても早くきてスライディング入店するしかないときた。

まずはどぜうを丸でいただく。
予め火の通されたどぜうの登場。程なくしてうす~く削がれたごぼうと荒目ざくぎりのネギの登場。
コンロに火を付け、双方をオン。ほら、これでよく見る“どぜう鍋”が出来上がった。


あまからが舌に馴染んだところでエビスビールを流し込みリセット。これがものの10分でペロリといってしまう。
ちょうど6月合間の晴れどきに行ったもんだから、汗ばんだ体に調子がよい。


さあお次はと柳川をいただく。
どぜうの卵が中央に盛られまだ少し玉子がぐつぐつと沸いている。
こちらもしっかりと味付けがされて、関西出身者には少しからいくらい、でも汗をかいたこんな日にはちょうどよい。
ここまできたからには次はほねぬき鍋!…と、もちろん生の開かれたどぜうが綺麗に整列しているわけだが…


血なまぐさいったらこの上ない。
そりゃあそうだといざ投入、というところで、仲居さんが手際よくやってくだすった。


こちらも中央にはどぜうの卵が。その放射型の盛り付けのままうまく鍋にスライドイン。
今回は生のためしっかりと火が通るまで見守りながらエビスビールをぐびり。
やっとこ煮えたところで一口、ムムっ、生臭い…!
開いてあるのにおかしいじゃないかとみんなでよってたかってついばんだところ、みんなクチを揃えて臭いねと連呼。
味付けして仕込んであるものと開いたものでこんなにも違うものなのねといただく。
これが時間が経つにつれ、あまからがしっかりと馴染んできて臭さもどこへやら消えていった。

念願の夏のどぜう鍋。
まんぞく行くまでどぜうだけを食べ尽くした気分。柔らかく、歯ごたえ十分、ビールとの相性バッチグー。
日本の四季に味わい日本の歴史を食す。文化的な気分で2014年夏が開幕しました。

浅草|飯田屋
03-3843-0881